読み・ゆめさきばしにしづめ
場所・姫路市西夢前台
撮影・2014・05
 

「人の命って大切なの?」

と子供なんかに聞かれたら、

「そりゃ、大切だよ。ホラー映画の登場人物みたいに、
15分に一回ぐらい自分の手足がちょん切れたり、
内蔵ぶち撒けたりしてぶっ壊れるのを想像してごらん。

命を失うってのは、大なり小なりそういう事なんだ。

痛いし、後先不安だし、何よりも誰も助けてくれなかったら救いがないし、
ホントは絶対安全な部屋を作って厳重に閉じ込めておきたいケド、
ボディガード雇えるお金持ちならいざ知らず僕ら一般ピープルはそういうわけにいかない。

だから、おっかなびっくりしながらでも、日々大切に守っていかにゃならんのよ」


と、正論ならべて煙に巻きたいもんですが、これの返しが

「そうじゃなくて、他人の命だよ。」

とか、サイコパス的な事を言われると、正直困ってしまいますよね。
だって、これを聞くようなヤツにかぎって
「自分に置き換えてみて」とか一切通じませんもんね。

そんな子供はいない?

いいえ、ゴマンといますよ。

多分ものすごく、すぐそばに。きっと。
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2005年10月

人の命に微塵もプレシャスを感じない連中が姫路の大動脈、
国道2号線の真下で一つの事件を起こしました。

当時、文字通り日本中を震撼させたのでテレビを一切みない穴居人でも、

「また姫路がすいません」

と何故か申し訳ない気持ちでニュースに見入ってました。
でもそれがこんな毎日のように利用する道路の真下での犯行だったとは・・・

ところで、愛護育成会の皆様、挨拶が笑顔を生み出す前に、
事件を生み出したんで、まず挨拶の仕方から教えて上げてください。

最初の挨拶が「おい、こじき」じゃ、引きつり笑いも出てきませんよ。
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しかし、前々からこの跨道橋も利用してますが、現場になりそうな場所なんてどこに?
それぐらい平々凡々な場所で、起こった事件。

それは世にもおぞましい人を焼き殺すという事件でした。

もっとも苦しい死に方ベスト5に漏れなく候補にあがる殺害方法は残忍と言って、
まだまだ余りありまくりますが、その理由はなんと「むかついたから」でした。
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手元の資料によると、この公園で盗んだバイクからガソリンを抜き、
火炎瓶を作って、それを橋の下に宿営していた老人に向かって、投げつけたというんです。

高校生や中学生が。

後々、裁判で「殺意の有無」を争ってますけど、
十中八九殺る気満々だったと思います。

足が悪いと知ってる老人に袋小路になってる場所で下手すりゃ
スタンドの店員でも大怪我をする可能性のある燃えやすい劇物を投げつけりゃ、どうなるか?
幼稚園児でも分かりますからね。
よしんば分からなかったとしても、その後救護活動をしていなかったのが何よりの証拠でしょう。
丸焦げにするのを愉しんでいたんです。

これぞ鬼畜の所業ですな。

ところで、姫路市。
お願いなんでこんな真新しい看板を新設するぐらいなら、慰霊碑ぐらい建立してください。

これじゃ皮肉にもなりません。
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夜中の午前4時に、高校生や中学生が、この平和な公園で邪悪な工作に勤しんでいたと思うと、
わが町ながらあまりの世紀末っぷりに頭がクラクラしますね。

なぜ、こんな事を青春を賭して一生懸命にやっちゃったか?

それは橋の袂に住んでいた老人に「年寄りをなめるな」と一喝されたかららしいです。

怒られて反抗するのは、いかにもガキっぽいですが、
そりゃ、深夜にひたすら投石などの嫌がらせをされたら、文句の一言も言いたくなります。

何はともかく彼らはそれに激高して、人殺しやってしまいました。
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しかも、怒った人は別の方を。

何と死んだご老人はとんだとばっちりだった訳です。


深夜で暗かったから間違えた?
いやいや、怒ったのは対岸でテントを張っていたご老人だったそうです。

ここがこの事件の一番、ひとでなしなところです。

つまり要約すると↓

対岸まで行くのダルい。でもムカつくから燃やす。

そもそも対岸に来て、バイクを盗んでかつ瓶に切れ目を入れる手の込んだ
火炎瓶を手作りする元気はあるくせに、橋一つ渡ることさえやらない。

何故なら、ホームレスはこっちにもいるから。

ハートフルな皆さんには理解できないと思いますが
ひとでなしの彼らにとっては、きっと整合性のとれた行動だったんでしょう。

だって、ホームレスの命なんて、
みな等しく価値がないと思ってたんですから。

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ハートマン軍曹もびっくりの存分にフルメタルジャケットを
お見舞いしてやりたい気分になるド外道達ですね。

しかし現場が見当たらない・・・・

青山八景という穴場の姫路とタメをはれる
超ローカル観光案内漁火やら何やら書いてるのみです。

ぬぬぬ・・・?
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もしかして、ここの通路?
いやいや、河川敷とはいえ、ここの人通りはかなりのもの。

それに・・・
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現在進行形で芳ばしい方々が出現しているようなので。

このフィールドじゃ夜になると、エンカウント率うなぎ登りになりそうな雰囲気です。

実際、事件の後、少年達はこの場所に戻ってきて、
人が死んだのを見聞きしたそうですが、その時、
「こんなトコにおるほうが悪い」
と悪態をついたそうです。

その時点で補導されない時点で、
(目をつけられない時点で)
この場所の治安はお察しレベルという訳です。
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と、反対側に出てみると、さっきの公園とは違った雰囲気に。

ここは、北から来ると建物で見えないし南からだと橋自体が影になる場所。

この橋に云百回と足を運んでますが、こんな雰囲気は想像出来ませんでした。

さすが非常時には50tのキャタピラ戦車が
70kmで爆走出来る仕様を想定して作られた国道直下、重々しいです。

そして・・・
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資料にある現場に辿り着きました・・・。

ここで人が焼き殺されたとは思えない静けさです。

穴居人がお巫山戯の一つすら、絶句して思いつかない無常さと言えるでしょう。

何せ何の痕跡も残っていないのですから。

金網も新しくなっているし、きっとペンキも塗り替えられたんでしょう。

だって、すぐ側で家族連れが、平気でバーベキューしてるんですもん。
和気あいあいと。

少年法の専門家が、
「被害者の苦しみを理解させ、
真剣な謝罪を求めるれば加害者も反省するんじゃないか」

とか温い事言ってましたが、
これじゃ、被害者の辛苦を振り返るキッカケすらありゃしません。

まだ10年も経っていないのに、すっかり風化してしまってます・・・・
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加害者の中でもきっとそうなんでしょう。

厳罰化に伴う裁判で、主犯格の少年は,
懲役5年以上8年以下の実刑を受けました。
(控訴したかの資料はないんですが・・・)

その裁判で争われていたのが、
「殺す気があった」のか、「なかったけど結果的に死んだ」のかでした。
これによって大分、罪の重さが違うってんで、激しく争いました。

「でてこいや!」とか叫んで投げたって話なので、
人がいないと思って火炎瓶を投げたって証言が、
信じられる隙が微塵もないんですが、ドクロ柄の服着て法定に立ったという少年の反証が、

「火炎瓶を人に投げたらどうなるかぐらいわかる」

だったのにはまさに絶句。

投げたら人が死ぬ→だから人がいたら投げない→つまりは誰もいないと思ってた

誰が信じんの?それ?

そんな屁理屈がマジでまかり通ると思ってたんですから、
被害者の痛みなんて微塵も考えたことないんでしょう。

だって家に火を放ったんですぜ。深夜に!
野原のど真ん中じゃなく、狭い袋小路にある木製の燃えやすい家に。

あまつさえ救出活動もせず、無残に焼き殺したんですぜ。

人を殺した後でも、この程度ですよ・・・
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犯罪者の更正に携わって、40年のベテラン精神科医でも、
「無理なモンは無理」
と匙を投げるぐらいなんで贅沢はいいませんが、そろそろコイツラも
娑婆に出てくる頃
なんですよね・・・・

お礼参りとか洒落にならない事を始めないか、姫路人としては大いに心配です。

示談金の500万円を、
「こじき、殺したぐらいで金をせびるな!」
と恫喝して取り戻そうとするかも知れません。

え?人間そこまでひどくない?

この事件を調べていると、そんなの土台から根こそぎ揺らぎそうですよ。

それぐらい、このノーカントリーには邪悪が詰まっているんですから・・・。