読み・さいじどうこうえん
場所・姫路市広畑区才
撮影・2010・04
江戸、天保2年。
俗に言う自分探しの旅で各地を放浪していた玄達さん。
何の心境の変化があったのか、夢前川のほとり姫路の片田舎に
賽の河原に因んでお地蔵様を彫ると言い始めました。
今の世の中なら誰にも相手にされないどころか、
妙に胡散臭い丁寧語を使う、紺色の人たちが優しく後部座席に誘導してくれそうですが、
当時の村人たちは、彼の言葉に感動したのです。
「是非、私たちにも手伝わせてくださいっ!!(脚色あり)」
そうして完成したお地蔵さんは全長3m。
全国的に有名な高砂の石工を呼び寄せて作らせたその巨躯は、
今やだだ広い姫路市内でも、立派な風体でした。
お地蔵さんの完成に気を良くした玄達さんは、此処を安住の地に定め、
天保12年にお亡くなりになるまで、居座り続けたそうです。
めでたし、めでたし。
とまあ、ここまではよくある美談ですが、ちょっと言わせてください。
いや、言いがかりだってのはわかってるんですよ。
そこ突っ込まなきゃ、いい話で終われるってのは。
上の文章をよく読んでください。
ちょっと変なキーワードが混ざってますよね。4行目冒頭です。
何なんですか。賽の河原に因んでって。
因む(意味:ある物事との関係をもとにして、他の物事が存在する)
何の関係があるってんですか!?ここで子供が一杯死んだとか・・・?
いや、謎はすぐ解けるんですけどね。
・・・・でもあまりにしょーもな過ぎて、逆に自信が持てなくなりそうですよ。
ほらだってね。ここ、江戸時代から地名が才なんですよ。
昔は夢前川がもっと西寄りで、河原が村ん中に広がってたんですよ。
・・・・・・皆まで言わせないでください(切実)。
不謹慎この上ない理由で建立された、
もとい旅の金策に困ったオッサンが、住む場所欲しさに謀ったとしか思えないこのお地蔵さん。
賽の河原に因んだ割に、御名前が、延命大地蔵菩薩。
当てつけですか??
いやいや、無深慮な穴居人には想像もつかない理由があるに違いません。
お地蔵さんの脇には一願成就と書いてありますが。
そりゃ石積みが上手く出来ますようにってことか?
当てつけですか??
お地蔵さん自体は、ものすごく立派な面持ちです。
玄達のオッサンが死んでしばらく野晒しになってたにしちゃ、
手入れが行き届いてます。才の人々の厚い信仰が伺えます。
理由がどうあれ、お地蔵さんのご尊顔を拝すれば、邪な気持ちも吹き飛ぶってもんです。
ま、最近じゃ賽の河原自体を知らない人も多いですしね。
地元の人も、暗い過去を忘れて、「このお地蔵さんは、長寿の秘訣じゃき」
ってなカンジで無邪気に参拝してるに違いありません。
って甘かったです。
表参道から見えない方向にはぎっしりと水子地蔵が・・・
忘れているどころか、ガチじゃないですか・・・
まあ、一応賽の河原で石を積んでいる子供達は最後には、
石を積めなくても地蔵菩薩が助けに来るそうなので、
あながち救いがないわけじゃないんですが。
でも一言、言わせてください。素朴な疑問を。
何故こんなトコに、児童公園を併設する!?
墓地に公園が引っ付いてるってのはよく見かけますケド、
児童公園に水子地蔵が我が物顔でくっついてるなんてのは、
食い物屋で座席横の壁に、「食中毒に気をつけて!!」
というポスターを貼られるみたいなもんです。
気まずくて、ご飯が喉を通りませんよ。
当てつけですか??(しつこい)
ただのそのせいか、お地蔵さんに力が注がれてるだけなのかはわかりませんが、
置いてある遊具は結構、控えめです。子供がはしゃぎ回りそうな、ターザンロープとか一切なし。
スペースの関係もありますが。安価なのか、河川敷にちょこちょこ放置されている
コンクリ動物たちも、こんな疎らな配置です。
って、後ろのウサギらしきヤツ・・・・
うわ・・・あっち向いてろ・・・
大量生産品に違いないのに、場所のせいか、
怨念が篭もってるようにしか見えませんぜ。
来世ではもうちょっと、子供に取り入れそうな器用な顔で生まれてこいよ・・・
今のままだと子供は本能的に泣き出すぜ。多分。
そんな子連れで行くのを躊躇ってしまう児童公園ですが、
一年で一度だけは見逃せません。
↑何せ春だけは、この通り。
狭い公園に桜が所狭しと咲き乱れちゃったりするんです。
これはイヤでも来たくなります。
何せこのシュチュエーション。
しかもこんもりとした木々に囲まれてるおかげで、
水子地蔵と目が合わないですみます。
来るなら春ですよ。春。
桜の通り抜けまで出来ちゃったりします。
夢前川沿いの公園の中じゃ、浜手緑地を除けば、ダントツの桜完成度(なんじゃそりゃ)。
姫路の公園では、屈指の穴場の桜スポットと言っても過言じゃない。
まあ、夢前川が何だかんだ言って、一番スゴイんですが。
例によって、駐車場はないので、是非、バスでお越しあれ。
幸い目の前がバス停なので。
プラス思考に考えりゃ、子供の霊を慰めるコトで、
今を生きる子供たちに累が及ぶのを防いでくれるのかも知れません。
君と同じにならないようにって。
そう思えば、何だか
児童公園に水子地蔵もありかなと思えてきます。
まあ、きっと玄達さんも、そう宣ってここに新居を建てさせたんでしょうが。
たかが児童公園。だけれど水子地蔵に延命地蔵。行きたくないケド、訪れたくなる桜並木。
ここに渦巻く、相当深い人間の業ってやつを一度、味わってみてはいかがでしょうか?
場所・姫路市広畑区才
撮影・2010・04
江戸、天保2年。
俗に言う自分探しの旅で各地を放浪していた玄達さん。
何の心境の変化があったのか、夢前川のほとり姫路の片田舎に
賽の河原に因んでお地蔵様を彫ると言い始めました。
今の世の中なら誰にも相手にされないどころか、
妙に胡散臭い丁寧語を使う、紺色の人たちが優しく後部座席に誘導してくれそうですが、
当時の村人たちは、彼の言葉に感動したのです。
「是非、私たちにも手伝わせてくださいっ!!(脚色あり)」
そうして完成したお地蔵さんは全長3m。
全国的に有名な高砂の石工を呼び寄せて作らせたその巨躯は、
今やだだ広い姫路市内でも、立派な風体でした。
お地蔵さんの完成に気を良くした玄達さんは、此処を安住の地に定め、
天保12年にお亡くなりになるまで、居座り続けたそうです。
めでたし、めでたし。
とまあ、ここまではよくある美談ですが、ちょっと言わせてください。
いや、言いがかりだってのはわかってるんですよ。
そこ突っ込まなきゃ、いい話で終われるってのは。
上の文章をよく読んでください。
ちょっと変なキーワードが混ざってますよね。4行目冒頭です。
何なんですか。賽の河原に因んでって。
因む(意味:ある物事との関係をもとにして、他の物事が存在する)
何の関係があるってんですか!?ここで子供が一杯死んだとか・・・?
いや、謎はすぐ解けるんですけどね。
・・・・でもあまりにしょーもな過ぎて、逆に自信が持てなくなりそうですよ。
ほらだってね。ここ、江戸時代から地名が才なんですよ。
昔は夢前川がもっと西寄りで、河原が村ん中に広がってたんですよ。
・・・・・・皆まで言わせないでください(切実)。
不謹慎この上ない理由で建立された、
もとい旅の金策に困ったオッサンが、住む場所欲しさに謀ったとしか思えないこのお地蔵さん。
賽の河原に因んだ割に、御名前が、延命大地蔵菩薩。
当てつけですか??
いやいや、無深慮な穴居人には想像もつかない理由があるに違いません。
お地蔵さんの脇には一願成就と書いてありますが。
そりゃ石積みが上手く出来ますようにってことか?
当てつけですか??
お地蔵さん自体は、ものすごく立派な面持ちです。
玄達のオッサンが死んでしばらく野晒しになってたにしちゃ、
手入れが行き届いてます。才の人々の厚い信仰が伺えます。
理由がどうあれ、お地蔵さんのご尊顔を拝すれば、邪な気持ちも吹き飛ぶってもんです。
ま、最近じゃ賽の河原自体を知らない人も多いですしね。
地元の人も、暗い過去を忘れて、「このお地蔵さんは、長寿の秘訣じゃき」
ってなカンジで無邪気に参拝してるに違いありません。
って甘かったです。
表参道から見えない方向にはぎっしりと水子地蔵が・・・
忘れているどころか、ガチじゃないですか・・・
まあ、一応賽の河原で石を積んでいる子供達は最後には、
石を積めなくても地蔵菩薩が助けに来るそうなので、
あながち救いがないわけじゃないんですが。
でも一言、言わせてください。素朴な疑問を。
何故こんなトコに、児童公園を併設する!?
墓地に公園が引っ付いてるってのはよく見かけますケド、
児童公園に水子地蔵が我が物顔でくっついてるなんてのは、
食い物屋で座席横の壁に、「食中毒に気をつけて!!」
というポスターを貼られるみたいなもんです。
気まずくて、ご飯が喉を通りませんよ。
当てつけですか??(しつこい)
ただのそのせいか、お地蔵さんに力が注がれてるだけなのかはわかりませんが、
置いてある遊具は結構、控えめです。子供がはしゃぎ回りそうな、ターザンロープとか一切なし。
スペースの関係もありますが。安価なのか、河川敷にちょこちょこ放置されている
コンクリ動物たちも、こんな疎らな配置です。
って、後ろのウサギらしきヤツ・・・・
うわ・・・あっち向いてろ・・・
大量生産品に違いないのに、場所のせいか、
怨念が篭もってるようにしか見えませんぜ。
来世ではもうちょっと、子供に取り入れそうな器用な顔で生まれてこいよ・・・
今のままだと子供は本能的に泣き出すぜ。多分。
そんな子連れで行くのを躊躇ってしまう児童公園ですが、
一年で一度だけは見逃せません。
↑何せ春だけは、この通り。
狭い公園に桜が所狭しと咲き乱れちゃったりするんです。
これはイヤでも来たくなります。
何せこのシュチュエーション。
しかもこんもりとした木々に囲まれてるおかげで、
水子地蔵と目が合わないですみます。
来るなら春ですよ。春。
桜の通り抜けまで出来ちゃったりします。
夢前川沿いの公園の中じゃ、浜手緑地を除けば、ダントツの桜完成度(なんじゃそりゃ)。
姫路の公園では、屈指の穴場の桜スポットと言っても過言じゃない。
まあ、夢前川が何だかんだ言って、一番スゴイんですが。
例によって、駐車場はないので、是非、バスでお越しあれ。
幸い目の前がバス停なので。
プラス思考に考えりゃ、子供の霊を慰めるコトで、
今を生きる子供たちに累が及ぶのを防いでくれるのかも知れません。
君と同じにならないようにって。
そう思えば、何だか
児童公園に水子地蔵もありかなと思えてきます。
まあ、きっと玄達さんも、そう宣ってここに新居を建てさせたんでしょうが。
たかが児童公園。だけれど水子地蔵に延命地蔵。行きたくないケド、訪れたくなる桜並木。
ここに渦巻く、相当深い人間の業ってやつを一度、味わってみてはいかがでしょうか?
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