読み・おたびやま
場所・姫路市飾磨区妻鹿 
撮影・2007・4

姫路裏遺産というのをご存知でしょうか?

なんてことはない。
今、僕が考えました(申し訳ございません)

姫路は詳しい人には、かなり歴史深い町なんですが、素人受けはまだまだよくありません。

教科書に載るような人物は赤松満祐和辻哲郎ぐらいしか出てませんし、(黒田官兵衛もその筋では有名なんですが・・・教科書には載らんし、大河ドラマでも酷い扱いに・・・)何より姫路市民が「姫路城のあるとこ!」ぐらしでしか説明できないという体たらくです。

そんな姫路の知名度をちょっとでもあげてくれそうな播州最大のお祭りイベント、それが御旅山で行われる松原八幡神社の秋季例祭です。

・・・・ぶっちゃけ聞いたことがない?
そりゃ、俗称の方が何かと有名になっちゃいましたからね。
その名も、灘のけんか祭り

姫路裏遺産とは姫路人が、思い出したくもない、もしくは忘れてしまっているスポットを、あえて世に晒すはた迷惑な企画なのです。
言うなれば閉鎖された1億円のトイレみたいな。

というわけで。
今回はあえて!灘のけんか祭りにケチをつけてみることにします。

例えば。お姫様になりたいっ!と世間知らずの娘さんがのたまわったら、優しく中世の生々しい資料を読ませてあげましょう。

風呂にも入らないので、漂う強烈な悪臭を隠すために香水を開発したり、トイレに行くのもめんどくさいのでそのまま用が足せるように、スカートを大きく広げたり、庶民に至ってはがトイレ代わりだったり、とタイムスリップした瞬間に悶絶して気絶しそうなイベントが盛りだくさん。

そんな風に、昔と今じゃ事情は大違い。
世間の認知度は低いですが灘のけんか祭りも今のような姿になったのはごく最近のことなのです。

実はそれを如実に証明する場所が、ほぼ忘れ去られて残っているのです。

けんか祭りの語られない一面を、とくとご覧あれ。
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さて此処が御旅山の登山口!

旧参道です。

ところで、けんか祭りと言えば、10月15日本宮での神輿のぶつけ合いが有名。

怪我人が出ようが、神輿が無惨なまでにブッ潰れようが、お構いなしにぶつけ合う荒々しい練り合わせが売りです。

まあ、穴居人は人混みが苦手なんで未だにお目にかかったことがないんですが。

お座敷一つ借りるのに○十万円かかるという、アイドルコンサートの最前席に、匹敵する金を払うほど熱狂的でもないですしね。
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この旧参道。

30年間、忘れ去られて荒れ果てた旧参道を、老人会が改修したそうです。

昭和43年に。

ってことはすでに40年前
その30年前っていえば、単純計算で70年

この旧参道が打ち捨てられたのは、その時期。

つまり今のような大型の神輿を担ぎ上げるようになったのは70年前だとわかるわけです。

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何せ見てのとおり、この道、狭い!険しい!登山コースとしてもお年寄りなら、滑落危険な道のりなのに、とてもあんな大げさな神輿を担いであがれません。

伝説のとおり、米俵ぐらいなら行けなくもないかな・・・

ここの存在自体が、けんか祭りが今のカタチになったのがつい最近の出来事だと教えてくれるわけです。

姫路裏遺産・・・
もしかしたら、知った瞬間に気分を台無しにするかも知れない禁断の落し物。

けんか祭りが、生きた魚を放流する雅な祭りだった頃のコトとか、調べたくなったら、もう引き返せません。

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さて散々な話は此処までにして、ここからはほめ殺しモードでいきますよw

何せこの御旅山、ハイキングスポットとしては、ほぼパーフェクトですからね。

40年前、老人会の皆さんは、もう一つ置き土産をしていきました。

道を整備するのと同時に、を植樹してくれたんです!

樹齢40年・・・つまり見ごろですね!

桜は年齢を重ねすぎると、風情が失われていく難しい品種なので、年代が分かってると、安心して花見できますな。

見てのとおり、日岡山公園の如く、電灯まで設置。

気合の入れようが伺えます。

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全体的にはこんなカンジ。

祭りの際、屋台を置くスペースが、御座を引けば花見ポイントに即対応してくれる親切設計。

ヘタに石も出っ張ってないので、大人数の花見にもグッジョブですな。

ちゃんとトイレゴミ箱さえある。至れり尽くせり。

素直にオススメですな。

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さてと、盛りだくさんの御旅山。

花見のついでに登山も楽しめます。(山なんだから、当然といや当然か)

ここの特徴は、何といっても登りやすさ。

ぶちスライムを一撃で倒せるぐらいのレベルがあれば、難なく登れます。

そんなわけで訪れる人も多種多様。

あまりに不安な足取りに、こっちの心臓が止まってしまいそうなお年寄りや、小さい子供が愉しそうにハイキングしている姿をよく見かけます。

そして、ちゃんとも完備。いたれりつくせりです。
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もう一つ、御旅山の特徴をあげるとすれば、この眺望のよさ!

近場の仁寿山や、国府山じゃ山頂でも拝めない風景が登山道のアチコチにこれでもかっ!って位、散りばめられてます。

15分もあれば平気で登れる山ながら、余所見運転の如く、何回も必要ない休憩をする人々続出。

汗撒き散らして這い上がる登山も楽しいですが、こういう嗜好も悪くない。
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山頂付近にはもっとも険しいコースが用意されてます。

最後の試練ってヤツですね。

といっても八丈岩山の登山道に比べれば、同じ都会の山と言えど、雲泥の差。

かなり登りやすい段差の階段付ですもんね。

とりあえず反抗的な方は、階段のトナリに普通の山道もあります。


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まあ、さほど変わりませんがね。
さあて、山頂。

そのオープンビューは360°

地元の人たちの整備にかける情熱というか、執念を感じますね。

もはや視界を邪魔する木々など一切なし!

姫路で一、二を争う山頂です。

この分だと・・・っとちょと悪巧みをしてみます。

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さて下山する際は是非、妻鹿コロシアムこと、物見台も見物していきましょう。

山の半分がごっそり採石場になってるトコは、全国くさるほどありますが、山の半分がこんなコトになってる場所は、珍しいのでは。

この時期、大半はとして大活躍中なので、踏み荒らさないこと。

屋根付の物見小屋は、入れないように梯子がはずされてます。
まあ、段差があるんで侵入は容易ですが。

ただ谷間にあるだけあって、ひっきりなしに強風に晒されてます。

お弁当とかは、ここで食べないほうがいいかも。
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穴居人のオススメは、此処!

山をぐるんと車道が据え付けられてるんですが、此処の景色はなんともいえない絵になります。

山の上の学校への登校風景とか・・・
かなり映画向きなシュチュエーション!

車通りはまずないので安心して撮影できますぜ。

姫路で映画を撮るなら、此処は外せないっ!
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さてお腹一杯の登山も此処が終点。

この前に立つなの文字が異様にシュールな祭り会場です。

250号線沿いにはタイルで祭りの風景が再現してあるので、締めに見物していくのも悪くないかも。

祭りの日には最寄の駅に特急まで止まる姫路市最大のイベント、けんか祭りは当日でなくても楽しめるってわけです。
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後日!

悪巧みが高じて、来ちゃいました。
日暮れの山頂。


この眺望なら夜景が撮れるんじゃないか・・・
と思ってたんですよ。

しかもすぐ側に、臨海工業地帯。
期待しない方が難しいってモンです。

しかも登山道まで登りやすいとなりゃ、期待も膨らみます。
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予想以上に風が強いので撮れるか・・・
心配をよそに、関西電力姫路第一火力発電所の煙突が煌々と闇夜に輝きだしましたぜ!

臨海地帯はまだまだ明かりが少ないですが、幻想的な光景。

十分、来た甲斐があったってもんです。

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夜も深まってくると、明かりも増えてきます。

中々写真だと表現しづらいんですが、此処の夜景は360°あるので、白浜方面、姫路バイパス、姫路中心街、御着方面、ありとあらゆるトコロの夜景を見ることが出来ます。

此処は一生に一度は行っておくべきかも。

何度でも違った形で楽しめる、御旅山の楽しさはまだまだこれだけではないんです。

その気になれば古墳見学も出来るし、ツツジの名所でもある。
火力発電所の乱立する鉄塔群も要チェック。

なかなか注目を浴びないのが、不思議なくらい。

まだまだ隠された一面がある気がしますね。