読み・みがわりじぞうぼさつ
場所・姫路市町田
撮影・2017.04

人間だもの。

間違いの一つや二つ、いや、まあ取り返しの付かないことだってやっちゃう事はあるでしょう。

人間だもの。

勿論、おイタをした後は、ちゃっかり盛大にしっぺ返しをくらうものです。
浮気や不倫なら、慰謝料や離婚は免れないでしょうし、
法律に違反したら、お国公認で長期間幽閉されます。
最悪、首チョンパになります。

まあ、仕方ない。
やっちゃた事は仕方がないんです。
報いは受けなきゃなりません。

もちろん、それが神様相手なら尚更です。

海の向こうはにゃソドムとゴモラノアの方舟みたいに、
やったらめったら皆殺しって実例がそれこそゴロゴロしてますからね。

一番、怒らせたらいけないヤツです。

そんな神様を一番、怒らせるのは何でしょう?

やっぱ、踏み絵みたいなのですかね?
境内で油を撒いてみたりですかね?

姫路も一個、盛大にやらかしてるのがあるんですが、
どんな報いが待ってるんでしょう?(興味本位)

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姫路昭和遺産の数少ない生き残り、美濃山配水池の麓。

周りに中学校しかない場所で、
喫煙はともかくシンナーとかハードルの高い非行が田舎感丸出しで興味深いですね。

なかなか闇の深そうな場に、今回の目的地、身替地蔵菩薩はあります。

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県道5号線から、書写への抜け道的なこの道、
ぶっちゃけ、地元民以外は養護学校に用事がなければ入り込んだ事すらないでしょう。

だって、近くに空いてる広い道が平行してありますからね。

わざわざ此処を選んで通るのは物好きってもんです。

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その道路から直結している地蔵菩薩への入り口。

昭和46年と比較的、新しい建立にも関わらず、
道から結構登らないといけないジバジバに大変優しくない仕様です。

入り口には立派な石碑にここの由来が。

最初、ここに来たとき、身替地蔵って名前から、
「病気とかを肩代わりしてくれるってこと?」
と都合のいい解釈をしてました。

いや、普通、そう思うでしょ・・・

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もしくは、人身御供の身替とか。

昔、使用人から親族から、
主人と一緒に生き埋めにしていた悪習を止めるため
土偶を代わりに作って埋めたみたいに、
人的リスクを伴う風習にはいつしか、
なぁなぁにする雰囲気があるもんです。
扇子腹とか。

しかし、石碑にはもっと予想外な内容が。
・・・なんだ・・・それ・・・。

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昭和42年、姫路中を転々とたらい回しされてきた
書写養護学校をようやく新校舎を建てて
落ち着かせようとした矢先、地中からお地蔵さんが2体出てきたそうです。

古い圓教寺の巡礼道だったこの場所で
何百年もの間、土の中にいたお地蔵さんですから、
さぞかし貴重、ってか霊験あらたかな感じだったに違いありません。

、なぜだかそのお地蔵さんを失くしちゃったっと。

必死で探したんでしょうが、
結論が「他の土石と一緒に埋めちゃったんじゃね?」
という辺りが何ともお粗末。

地鎮祭をする前に、もう土地に遺恨を残してるんですが。
残穢(映画)を見たあとだから言うわけじゃありませんが、
穴居人ならここには住みたくないです(確信)

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昭和46年、流石にバツが悪くなったのか、
学校の有志一同で、埋めちゃったお地蔵さんに代わるお地蔵さんを建てようという事になりました。

それが、この身代わり地蔵という訳です。

どんな身代わりだよ。

人の業の肩代わりをしてくれる訳じゃなく、
自分たちが下敷きにしてるお地蔵さんの代わりとは・・・

しかも、学校教育の守護神様として学校を見渡せる場所に祀ったと書いてあります。

身代わり地蔵なのに、欲をかきすぎじゃないですかね・・・

殺人事件の被害者家族に
「娘さんが学校で刺されたんで、学校の守り神になってもらいたいんですよ」
と宣うぐらいのテンションですよ。

僕なら強烈に呪います。呪怨ばりに。

そもそも巡礼道にあったお地蔵さんなんですから勉強とは程遠いご利益に違いないですし。

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それにしても、4年も放置して、いきなり建てる気になったんですかね?

やっぱり何か祟りでもあったんでしょうか?

図書館で書写養護学校の沿革を資料に穴が開くほど見渡しましたが、そんな形跡もなし。

諸事情は直接聞くに限るんですがこのネタではさすがに学校にゃ突撃できません。

学校の敷地で
「もしかしたら、
僕の足元に埋まってるかもしれないんですよ!」

ぐらいの悪態をつけるなら別ですが。

誰か心臓に毛の生えている方、よろしくです。

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しかし、身代わり地蔵を建てるって事は、
もう本物を探す気はないって事でもありますよね。

だって、もし見つけたら、今まで拝んできたこの地蔵の存在意義がなくなっちゃいますもん。

かといってお役御免と捨てちゃう訳にもいかないですし。

こんな扱いでお地蔵さんははたしてご利益を恵んでくれてるんでしょうか?

ただ一つ、救いがあるとすればお地蔵さんの周りがよく掃除されて、
真新しいお供え物があった事です。
それに免じてご利益をやってくれませかね?

何かそれこそ本末転倒な気がしないでもないですが。

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と、お地蔵さんの裏に何故か遊歩道らしきものが。

これは・・・あ、そうでした!

ここは書写への巡礼道でした。
ということは、これは、書写まで?

山の稜線は県道545号線が跨いでいるんで、他にルートがあるのか?

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そうこうする内に段々と道がなくなってきたんですが・・・

しかも、下ってる??

それも書写山と反対方向へ???

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すると導かれるように、だだっ広い広場に到着。

最初、ここに出たときは、どっかの会社の資材置き場にでも迷い込んだのかと思いましたよ。

それぐらい何もない。

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でもどうやら、公園だったようです。

入り口にご丁寧にチェーンまで張ってありますが。
正面からは入れねぇ・・・

野球の練習やるにも、サッカーするにも中途半端な大きさなのに、遊具すらない。

ゲートボールにはちょうどいいけど、周りが坂だらけで、ジジババには優しくない。

ここが放置されてる理由は山ほど思いつきますが、せっかく整備したんだから、勿体無い気はします。
多分、税金だし。
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そして、帰り際、もう一度身代わり地蔵尊を一望したとき、
恐ろしいものを発見してしまいました。

なぜ、ほとんど誰も通らないところに道があるのか?

なぜ、4年も放置したお地蔵さんを祀ろうと思ったのか?

なぜ、使い道のない広場が整備されているのか?

なぜ、そもそも学校がこの場所に誘致されたのか?

穴居人的には、全部合点がいきました。
この御方の仕業でしたか・・・それなら納得。

さすが闇が深い。
森友学園なんか目じゃないヤバイ匂いがプンプンする。

奉納石柱一本だけで、このインパクト。
この方は鬼籍に入った今、姫路の守り神なのかそれとも・・・・

少なくとも息子さん(現市長)守り神であって欲しいですね(率直に)
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余談ですが、さすがに昭和後半に造られた学校だけあって、桜はこれでもかと見事に植えられてます。

もちろん、学校関係者用のご褒美なので、
外から見る人は全然、考慮されていない残念仕様ですが。

駐車場ももちろんないので、まあ、散歩がてらに覗いてみるのもいいんじゃないでしょうか?

といっても、この先はただの住宅地が広がるばかりで何もないんですけど。

さらに余談ですが、実は姫路、同じことをもう一回やらかしてるんです。
詳しくはこちら↓↓↓

http://budou-chan.jp/2016/02/plate/

懲りねぇな~